大学の先輩の丸山くん



大学の食堂が混んでてほとんど席が空いてない状況でたまたま私の隣は空いていて、そこに『あの、隣空いてはりますか?』と声をかけられたのが丸山先輩との出会い。

毎週木曜日は友達と講義が合わなくてお昼はこうして一人で食べていることが多い。

初めて会った次の週も『あっ先週ぶりやね?またお隣お邪魔してもろてええ?』なんて優しい笑顔で言われたら断る人はいないだろう。

そんな出来事が一ヶ月ほど続き、お互いに"丸山先輩""〇〇ちゃん"と呼び合うくらいの仲にはなり、約束はしていないけれど、一緒に食べるのが当たり前のようになり、そんな木曜日が私の一週間の一番の楽しみでもあった。

三ヶ月くらい経った木曜日、食堂に来て丸山先輩を探すも見当たらず、とりあえず一人で食べていると『あっ先に食べてるー!』とほっぺをぷくっとさせる。「すみません、先輩見当たらなかったので…」と謝ると『冗談!(笑)遅なってもうてごめんな?』なんてやり取りをしながら、いつもはいない人影が丸山先輩の隣にあることが気になっていると、『この子がいつも丸が言うてる子かぁ〜』とニヤニヤしながら言うから、誰かなんてどうでもよくなっていつも私のこと喋ってくれているの?!という方にしか頭が回らなくなる。そんな私には気付かず『やめろって!』とその友達らしい男の人を軽く叩く。『こいつ大倉。今日次の講義なくなったみたいで…大倉も一緒でもええ?』『どーも、大倉忠義です!』「あっ〇〇です…初めまして、大倉先輩』とぺこっとお辞儀をすると『忠義先輩って呼んでもええよ?』とニヤニヤしながら言う。さすがにいきなり下の名前は無理があるなと苦笑いしていると『それはあかん!僕だってまだ下の名前ちゃうのに!』っていつも大人な丸山先輩しか見ていないからなんだか子供っぽくてドキドキするし、下の名前で呼んでもいいんですか?ってさっきから胸キュンが止まらない。

その日をから、度々大倉先輩ともあうことが増え、三人でご飯を食べるなんて光景も当たり前になった。もちろん大倉先輩といる時の丸山先輩は等身大な感じがして新しい一面がいっぱい見れるので楽しいが、二人でいる時間がほとんどなくなってしまったことに寂しさを感じていた。

丸山先輩がトイレに席を立った時『で、実際のとこ二人はどうなん?どこまでいったん?』ってどこまでもなにもプライベートであったこともなければ毎週一回お昼ご飯を一緒にするだけである。というかそもそも、まだ丸山先輩の連絡先すら知らない。本当に先輩のことを何も知らないという事実に悲しくなりつつ、それを伝えると『はぁー?!ほんまにそれだけ?っていうか連絡先知らんってアホちゃう?!あいつどんだけヘタレやねん?!』ってなぜか大倉先輩が怒っていて、どういうことかわからなくてはてなが浮かぶ。『〇〇ちゃんはどう思ってんの?』と聞かれ、好き、なんだと思うけれど、丸山先輩に関して知っていることなんて少なくて、まだまだ好きとハッキリ言えるほどの関係じゃないから困ってしまう。

すると、帰ってきた丸山先輩が『大倉!〇〇ちゃん困った顔してるやんか、何聞いてんねん』って私の肩に手を置くからドキッとする。『お前のせいやで?二人学校以外であってないとかほんまなん?』って言っちゃうんだ…と心の中で頭を抱える。

『そもそも連絡先も交換してへんし…』と言うから、さっきまでへこんでいたのに、先輩も気にしてたことなのかなって嬉しくなる私は単純だ。

その日大倉先輩のおかげで無事に丸山先輩のラインをゲットして浮かれて家に帰ると早速


≫こんばんは!丸山です😄

スタンプ


とラインが来ていて


≫こんばんは!〇〇です!

スタンプ


と真似して返す。


≫僕の真似してるやろー!もー!

スタンプ


って可愛い怒ってる犬のスタンプを押されてにやけが止まらない。


≫今日大倉に言われたからってわけやないけど、もしよかったらどこか遊びに行かへん?

≫考えといてくれたら嬉しい!


ってきて、はじめて学校以外で丸山先輩と会えることになる。そう!デートだ!






大学の先輩丸山くんとその友達大倉くんが居たらこんな楽しい大学生活送りたかったなぁという妄想です。とても中途半端ですが、とりあえずここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!!